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高齢化が進む日本では、医療的ケアを必要とする利用者が増えており、介護職にもより専門的なスキルが求められています。その中でも注目されているのが「喀痰吸引等研修」です。喀痰吸引等を行う「登録特定行為事業者」は2024(令和6)年時点で約3万4000件(前年比約70%増)と、今後も需要の高まりが予想されます。
本記事では、喀痰吸引等研修の内容や受講条件、資格取得の流れ、メリットまで詳しく解説します。受講を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
喀痰吸引等研修とは

喀痰吸引等研修とは、介護職員が一定の条件のもとで「喀痰吸引」や「経管栄養」といった医療的ケアを実施できるようになるための研修です。
本来、これらは医師や看護師のみが行える医療行為(医行為)ですが、2012年の制度改正により、研修を修了した介護職員も実施可能となりました。
実施可能となった主な医療的ケア(5つの特定行為)
- ・喀痰吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)
- ・経管栄養(胃ろう・または腸ろう・経鼻経管栄養)
これにより、介護現場での対応力が向上し、利用者の生活の質(QOL)改善にもつながっています。
喀痰吸引等研修の種類
喀痰吸引等研修には、大きく分けて以下の3つの種類があります。

第1号研修
【実施可能な医療行為】
・喀痰吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)
・経管栄養(胃ろうまたは腸ろう・経鼻)
【対象者】
不特定多数のご利用者
第1号研修は、すべての喀痰吸引および経管栄養に対応できる最も包括的な研修です。
対応範囲が広いため、特別養護老人ホームや介護医療院、訪問介護など、幅広い介護現場で活躍することができます。
第2号研修
【実施可能な医療行為】
・喀痰吸引(口腔内・鼻腔内)
・経管栄養(胃ろうまたは腸ろう)
【対象者】
不特定多数のご利用者
第2号研修は、第1号研修と比べて実施できる医療行為が限定される研修です。
各施設・事業所で必要とされる範囲に応じて受講されるケースが多く、実務に即したスキルを効率よく習得できる点が特徴です。
第3号研修
【実施可能な医療行為】
・喀痰吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内部)
・経管栄養(胃ろうまたは腸ろう・経鼻)
【対象者】
特定のご利用者
(例:筋萎縮性側索硬化症(ALS)や類似する神経・筋疾患、筋ジストロフィー、高位頸髄損傷、遷延性意識障害、重症心身障害など)
第3号研修は、特定の利用者に対してのみ医療的ケアを実施できる研修です。
主に障害福祉分野や在宅ケアにおいて必要とされ、個別性の高い支援を行う現場で活用されています。
どの研修を選ぶべき?
どの研修を選ぶべきかについては、現在の職場環境や今後のキャリアプランによって異なります。
以下を参考に、自分に合った研修を選びましょう。
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幅広い現場で活躍したい方
→ 第1号研修
対応できる医療行為の範囲が広く、さまざまな介護施設や医療的ケアが必要な現場で活躍できます。 -
必要なスキルを効率よく習得したい方
→ 第2号研修
現場で求められる範囲に絞って学べるため、時間や負担を抑えて資格取得を目指せます。 -
特定の利用者に対して専門的に関わりたい方
→ 第3号研修
重度の在宅介護や障がい福祉分野など、個別的な関係性が重視される現場に適しています。
勤務先によっては受講する研修が指定されている場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
研修内容と流れ喀痰吸引等研修は、「講義(座学)」「演習」「実地研修」の3段階で構成され、
各段階で理解度を確認するための評価や筆記試験も行われます。基礎知識から実践まで段階的に学べるため、初めて医療的ケアに携わる方でも無理なくスキルを習得できます。
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講義(座学)
まずは、医療的ケアを行ううえで必要となる基礎知識を学びます。主な学習内容・保健医療制度とチーム医療(医行為に関係する法律など)
講義修了後には、理解度を確認するための筆記試験が実施されます。
試験では、講義で学んだ内容が中心に出題されるため、しっかり復習しておくことが大切です。
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演習
講義で学んだ内容をもとに、シミュレーターモデル人形などを使用して実技の練習を行います。
喀痰吸引や経管栄養の手順を繰り返し確認しながら、正確な技術を身につけていきます。指導者(指導看護師)のサポートのもとで進めるため、未経験の方でも安心して取り組むことができます。(写真はイメージです)

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実地研修
最後に、実際の現場で指導者のもと実践的な研修を行います。
利用者に対して医療的ケアを実施しながら、現場で求められる判断力や対応力を養います。これらの講義・演習・実地研修および評価をすべて修了し修了証発行後、登録申請手続きを行うことで、喀痰吸引等の医療的ケアを実施できる介護職員として認定されます。 資格取得までの期間喀痰吸引等研修の期間は、選択する研修の種類や受講者の進捗状況によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 約1〜6ヶ月程度
講義・演習・実地研修を段階的に進めていくため、一定の期間は必要となりますが、比較的短期間で取得を目指すことができます。実務者研修修了者や介護福祉士資格保有者は、基本研修が一部免除となる場合があります。条件は研修機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
受講料の目安

喀痰吸引等研修の費用は、研修の種類やスクールによって異なります。
一般的な費用相場
- 約5万円〜25万円程度(1号研修・2号研修の場合)
また、勤務先による補助制度や助成金を利用できる場合もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

喀痰吸引等研修を受けるメリット

喀痰吸引等研修を受講することで、介護職としてのスキルや活躍の幅が大きく広がります。主なメリットは以下の通りです。
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介護職としてのスキルアップ
医療的ケアを実施できるようになることで、専門性の高い人材として評価されやすくなります。
現場で対応できる業務の幅が広がり、より重要な役割を担う機会も増えていきます。
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就職・転職に有利
喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアに対応できる人材は需要が高く、多くの施設で求められています。
そのため、就職や転職の際にも選択肢が広がり、条件面の向上につながる可能性もあります。
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利用者への貢献度が高まる
日常生活の中で必要な医療的ケアを提供できるようになることで、利用者の生活をより高い専門性で身近で支えることができます。
緊急時や個別性への対応も含め、利用者と家族の安心・安全に深くかかわり、ひとりひとりに寄り添う支援が実現できます。
どんな人におすすめ?

喀痰吸引等研修は、スキルアップを目指す方をはじめ、さまざまな方におすすめの研修です。特に次のような方に適しています。
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介護職としてキャリアアップしたい方
医療的ケアに対応できるようになることで、専門性が高まり、現場での評価向上につながります。
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医療的ケアに興味がある方
基礎から実践まで体系的に学べるため、初めての方でも安心して知識・技術を身につけることができます。
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現場でさらに活躍したい方
対応できる業務の幅が広がることで、より多くの場面で必要とされる存在になります。
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将来的に介護福祉士を目指している方
医療的ケアの知識や経験は、今後のキャリア形成にも大きく役立ちます。
喀痰吸引等研修は、これからの介護現場で求められるスキルを身につけるための重要なステップです。
「今より一歩成長したい」と考えている方にとって、有効な選択肢といえるでしょう。
まとめ

喀痰吸引等研修は、介護職員などが医療的ケアを行うために必要な重要な研修です。高齢化が進む中で医療的ケアのニーズは年々高まっており、現場で求められるスキルの一つとなっています。
資格を取得することで、対応できる業務の幅が広がり、スキルアップやキャリア形成にも大きく役立ちます。これからの介護業界で長く活躍していきたい方にとって、大きな一歩となるでしょう。
未来ケアカレッジでは、未経験の方でも安心して学べる喀痰吸引等研修を開講しています。基本研修から実地研修まで一貫して受講できるため、初めての方でも無理なく資格取得を目指すことが可能です。
未来ケアカレッジでは、実務者研修修了者向けに、基本研修の一部が免除される「医療的ケア修了生対象コース」を開講しています。効率よく資格取得を目指したい方におすすめです。
また、受講スタイルやサポートについても柔軟に対応していますので、安心して学習を進められるのも特徴です。
各コースの特徴や受講料、受講スケジュールなどの詳細は、無料の資料請求でご確認いただけます。
喀痰吸引等研修の受講を検討している方は、まずはお気軽にご相談ください。
出典:
・厚生労働省「喀痰吸引等研修実施要綱(平成24年3月30日 社援発0330第43号)」
・厚生労働省「喀痰吸引等制度について」
・厚生労働省「介護職員等による喀痰吸引実施のための制度について」