目次
いま、日本では専門的・技術的分野の外国人労働者の受け入れが積極的に進められています。
2022年に約182万人だった国内の外国人労働者数は、2023年には約205万人に増加。2024年は約230万人とその数は増え続けています。
外国人労働者の受け入れが進む中、未来ケアカレッジでも、「初任者研修」「実務者研修」を受講する方や資格を取って現場で活躍する外国人の方が増加しています。
この記事では、外国人介護人材の育成を支援している未来ケアカレッジが、外国人受け入れ制度の概要や定着率アップのポイントをわかりやすく紹介します。
参考:出入国在留管理庁|外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組
外国人介護スタッフの活躍に注目|介護の人手不足をどう解決する?

厚生労働省の推計によると、2026年には約240万人、2040年には約272万人の介護職員が必要となる見込みです。
一方、2023年の介護職員数は常勤・非常勤を含めて213万人。先ほどの2026年と比較すると、約27万人の介護職員が足りない計算となります。
これまで介護職員の処遇改善などの人材確保対策が行われてきましたが、十分な介護職員を確保できていないのが現状です。
参考:厚生労働省|第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について
参考:厚生労働省|介護職員数の推移の更新(令和5年分)について 別紙 介護職員数の推移
なぜ介護人材が足りないの?背景をわかりやすく解説
介護人材が足りない背景には、日本の少子高齢化が挙げられます。
2024年10月現在、日本の高齢化率は29.3%まで上昇しました。さらに、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、国内の75歳以上の人口は全人口の約17%まで上昇すると予測されています。これは国民の約5人に1人が後期高齢者となる計算です。

画像引用:内閣府ホームページ|令和7年版高齢社会白書(全体版)1 高齢化の現状と将来像
高齢化がピークを迎える一方で、社会の生産活動を支える若い人材の確保は難しくなっています。
国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、15歳~64歳の「生産年齢人口」は1995年の8,726万人を境に減少局面に入り、2020年に7,509万人まで減少しました。2032年には7,000万人を下回り、2043年には6,000万人を下回ると推測されています。
介護業界にとっても、若い人材の減少は深刻な問題です。介護職員の確保が困難になれば、介護サービスの需要と供給のギャップはますます広がってしまうでしょう。
参考:国立社会保障・人口問題研究所|日本の将来推計人口 令和5年推計 Ⅱ推計結果の概要
外国人スタッフの受け入れで現場がどう変わる?
外国人スタッフの受け入れによって、介護人材を確保しやすくなります。
外国人スタッフを採用することで、既存の介護職員の負担軽減やサービス提供体制の強化を実現できるでしょう。
また、外国人スタッフが持つ異なる価値観が現場に提供されることで、多文化共生による新たな感性の創造や職場の活性化も期待できます。
外国人介護人材の制度を正しく理解しよう

外国人介護スタッフを正しく受け入れるために制度の概要を把握しましょう。
まず一定期間外国に留まって住むことを「在留」と呼びます。外国人が日本に合法的に在留するためには、この在留資格が必要です。
在留資格にはさまざまな種類があり、就労可能な在留資格は一般的に「就労ビザ」と呼ばれます。
介護スタッフとして従事できる就労ビザには、EPA(経済連携協定)や特定技能などがあります。
外国人介護スタッフを採用できる主な制度まとめ
外国人介護スタッフを採用できる主な制度は以下の4つです。
1.EPA(経済連携協定)、在留資格「特定活動」
2.技能実習(2027年度から育成就労に変更)
3.特定技能
4.在留資格「介護」
1.EPA(経済連携協定)とは、日本が連携協定を結んでいる国(インドネシア・フィリピン・ベトナム)のいずれかから介護福祉士候補者を受け入れる制度です。在留資格としては、ワーキングホリデーなどと同じ「特定活動」に該当します。
国家資格(介護福祉士)取得を目的として来日した外国人候補者は、受け入れ施設で就労しながら国家試験の合格を目指した研修に従事できます。
EPAによる介護福祉士候補者の在留期間は原則4年です。期間内に介護福祉士を取得できない場合は帰国することになりますが、介護福祉士を取得すれば永続的な就労が可能になります。
参考:厚生労働省|インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについて
2.技能実習(外国人技能実習制度)とは、技能・技術または知識を開発途上国等へ移転を図り、その経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的とした制度です。EPAのように実習元の国に決まりはありません。
2017年11月には、対象職種に介護が追加されました。施設側は制度で定められた要件を満たすことで、外国人を技能実習生として受け入れることができます。
技能実習の在留期間は通算5年です。介護福祉士取得後は、後述の在留資格「介護」に変更することで永続的な就労が可能となります。
なお、2024年の法改正により技能実習制度が抜本的に見直され、育成就労制度が創設されることが決まりました。2027年度より、技能実習は「育成就労」に変更となります。
3.特定技能は、2019年4月に施行された比較的新しい制度です。深刻な人手不足がある介護分野では、同制度により一定の専門性・技能を持つ外国人の受け入れが可能となります。
特定技能で従事できる施設には、特別養護老人ホームや通所介護施設などが含まれます。2025年には、技能実習生とともに、一定の条件のもとで訪問系サービスへの従事が解禁されました。
特定技能の在留期間は通算5年です。介護福祉士を取得することで在留資格「介護」に変更できます。
参考:厚生労働省|外国人介護人材の訪問系サービスへの従事について
参考:厚生労働省|介護分野の1号特定技能外国人を受け入れる対象施設について
4.在留資格「介護」は、介護福祉士を目指す留学生の支援、専門的・技術的な分野の外国人の受け入れを目的として2017年9月に新設されました。
在留資格「介護」は、介護福祉士の資格を取得した外国人留学生等に適用されるため、ここまで紹介した制度の中でも高い技術や知識、そしてコミュニケーション能力を期待できる在留資格です。
永続的な就労も可能なため、施設側にとって即戦力として期待できます。ただし、在留者数が少なく雇用する機会が少ない点はデメリットです。
2020年4月1日以降、特定技能やEPAなどの在留資格を持つ方も、介護福祉士試験に合格することで、在留資格「介護」に移行できるようになりました。
参考:厚生労働省|介護福祉士資格を取得した外国人の方に対する在留資格「介護」の付与について
外国人スタッフを迎えるために必要な準備とは?
外国人スタッフを迎える準備では、支援制度に関する情報収集が重要です。
2022年6月、政府は「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」を開催し、その中で「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ」を策定しました。
ロードマップでは、「共生社会の基盤整備に向けた取り組み」などが重点事項に挙げられており、今後、政府・自治体による外国人材支援体制の拡充も期待できます。
たとえば、日本語教育や生活支援、相談窓口の開設などが地域単位で進む可能性もあるのです。
外国人スタッフの受け入れに活用できる制度を見極めるために、支援制度の情報収集に取り組みましょう。
参考:出入国在留管理庁|外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ
日本語教育と多文化理解で定着率アップ!

コミュニケーションの障壁を取り去ることは、外国人スタッフの定着率アップに有効な対策です。
たとえば、日本語でコミュニケーションする際は、「ゆっくり話す」「1回の会話で1つの内容を話す」「復唱を促す」といった工夫によって、外国人スタッフは指示内容を理解しやすくなるでしょう。段階的に日本語教育を進めることで、実践的な知識や技能も習得しやすくなります。
また、お互いの文化や生活習慣などを学ぶ研修(異文化ワークショップ)を開催して、外国人スタッフと日本人スタッフの相互理解を進めるのもよいでしょう。
参考:厚生労働省|外国人従業員と一緒に働く皆様へ コミュニケーションに工夫をしてより良い職場に!
外国人スタッフを支えるために必要なサポートとは?
外国人スタッフを支えるサポートに、住居の確保や行政手続きのアドバイスといった生活支援が挙げられます。
たとえば、就労中の病気・ケガの際に助けになる健康保険・労災保険の手続きを支援すると、外国人スタッフが持つ将来への不安・心配は軽減されるでしょう。
社会保険への加入に必要な書類や申請の方法・場所・行き方などを教えてあげると「私は大切にされている」と感じてもらえるはずです。
外国人スタッフの生活基盤を作るサポートは、定着率アップにつながります。
なお、外国人労働者の就労環境の整備や職場定着に取り組む事業主に対して、その経費の一部を補助する人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)などの助成金が用意されています。
この機会に施設側のコスト削減に役立つ制度がないか探してみましょう。
参考:厚生労働省|人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)
未来ケアカレッジが行う外国人介護人材のサポート

未来ケアカレッジは、外国人介護人材を雇用する事業所様を支援しています。
たとえば、外国人技能実習生向けに義務付けられた「介護導入講習」では、国内外への講師派遣などさまざまなオプションもご用意。全42時間(入国前講習の内容に応じて省略可)の講習を通じて、コミュニケーション・移動・食事・排泄といった介護業務で核となる科目のポイントをわかりやすく伝えます。
また、受講生(外国人スタッフ)のさらなる活躍を目指し、専門家が日本語コミュニケーションを指導する「オーダーセミナー」も提供。研修内容はご要望に応じてカスタマイズ可能で、現場で役立つスキルの習得・向上をサポートします。
オーダーセミナーの流れ
1.当校スタッフがヒアリング
2.プログラムのご提案
3.研修講師を交えた打ち合わせ
4.職場で研修実施
未来ケアカレッジは、専門的な介護知識と技術習得を効率的に実現するための介護資格取得の専門スクールです。
資格取得支援から就職・定着まで一貫したサポート体制と、経験豊富な講師陣による実践的な指導によって、受講生の皆様のキャリアアップを実現します。
日本で長く働くためのステップを未来ケアが支援
外国人介護従事者が日本で長く働くためには、段階的にステップを踏むことが大切です。
未来ケアカレッジでは、介護職のステップアップに欠かせない「介護職員初任者研修」「介護福祉実務者研修」の講座を提供しています。
そして、在留資格「介護」の取得要件である介護福祉士についても、筆記試験対策講座(通学コース・WEBコース・公開模試コース)と筆記試験直前対策講座(通学コース)という4つのコースを提供して万全のサポート体制を築いています。
未来ケアカレッジなら、外国人スタッフの技術レベルに応じて、その方が通いやすい・学びやすい方法で無理なくステップアップしていくことも可能です。
外国人スタッフの成長を支援したい施設経営者様や現場管理者の方は、ぜひこの機会に未来ケアカレッジのキャリアパス支援制度をご検討ください。
まとめ

今回は、外国人介護スタッフが注目されている理由や安心して働ける環境づくりのポイントを紹介しました。
深刻な人材不足が課題に挙げられる介護業界では、外国人介護人材の受け入れは重要な解決策の1つです。
とはいえ、実際に外国人を受け入れる際は、言葉の壁や生活習慣の違いなどに戸惑いを感じるかもしれません。
しかし、こうした障壁は段階的な教育や外国人スタッフへの支援、そして現場職員の協力によって乗り越えられるものです。
外国人労働者の受け入れ制度を正しく理解して、これからの人材確保対策を成功に導いていきましょう。
未来ケアカレッジでは、今後も外国人介護人材の育成と活躍を全面的に支援していきます。
介護資格取得を検討している方へ無料の資料請求を案内しておりますので、気になる方はぜひご検討ください。
