ケアマネジャーができること｜仕事内容と働く場所を解説！

「ケアマネジャーは何ができる資格？」「ケアマネジャーになると、どこで働けるの？」とお悩みの方も多いでしょう。

ケアマネジャーはケアプランの作成をメインに、相談業務やモニタリングなど、幅広い役割を担います。

今回は『ケアマネジャーができることは7つ』『ケアマネジャーが働く場所は主に3ヶ所』『ケアマネジャーになるには』について解説していきます。

この記事を読めば、ケアマネジャーのやりがいがわかり、資格取得の目標ができます。

ケアマネジャーができることは7つ

ケアマネジャーが担う業務は、主に次の7つが挙げられます。

• ・ケアプランの作成
• ・利用者・家族対応
• ・サービス事業者との連携・調整
• ・要介護認定の申請代行
• ・入退院や施設入所の支援
• ・介護サービス費用の管理
• ・モニタリング

 

ひとつずつ解説していきます。

ケアプランの作成

ケアマネジャーは、要介護認定を受けたサービス利用者に対しアセスメントを行い、ケアプランを作成します。

アセスメントとは、サービス利用者の状態や本人・家族のニーズなどを調査し、課題分析する一連の過程を指す言葉です。

また、ケアプランとは『介護サービス計画書』とも呼ばれ、提供する介護サービスの内容と、目標などを記載した計画書を指します。

ケアプランの作成は、介護業界ではケアマネジャーしかできない業務です。

利用者・家族対応

介護サービスを利用する本人や家族からの、介護にかかわる相談にも対応します。

最適な介護サービスを提案するためにも、サービス利用者の困りごとをヒアリングするのは重要な業務です。

また、介護にかかわる悩みを持つ相談者には高齢の方も多いです。

高齢者の中には、伝えたいことを上手く伝えられない方もいらっしゃいます。

ケアマネジャーの相談業務には、表情や動作など言葉以外の情報も捉え、ニーズを的確に把握するスキルが必要です。

サービス事業者との連携・調整

ケアマネジャーは、サービス利用者や家族との面談で得た情報をもとに、介護サービス事業者への連絡・調整を行います。

介護サービスにはさまざまな種類があるため、利用者や家族だけで必要なサービスを判断して申し込みまで進めるのは簡単ではないでしょう。

また、ケアプラン作成・変更時や介護認定の更新時などには、サービス担当者会議を開くことがあります。

サービス担当者会議に出席する、本人・家族や医療・介護関係者への連絡調整もケアマネジャーの業務です。

要介護認定の申請代行

ケアマネジャーは、利用者や家族に代わり要介護認定を申請することがあります。

ほかにも介護保険の変更や更新、介護保険以外のサービスの紹介や申し込みを代行するケースもあります。

ただし、ケアマネジャーはすべての手続きを代行できるわけではありません。

入退院や施設入所の支援

医療機関と連携し、入退院の支援や退院後の介護サービスを調整するのもケアマネジャーの役割です。

また、サービス利用者が施設入所を希望する場合、特別養護老人ホームや有料老人ホームなど介護施設への入所も支援します。

介護サービスはもちろん、医療と連携するのもケアマネジャーの仕事です。

介護サービスの給付管理

介護サービス事業者へ介護給付が適切に支払われるよう、給付管理するのもケアマネジャーの業務になります。

ケアマネジャーが作成した給付管理票をもとに、国民健康保険団体連合会が審査します。

審査の結果が適正であれば、介護サービス事業者へ介護給付が支払われる仕組みです。

ケアマネジャーはサービス利用者のフォローのみならず、介護報酬の管理も行います。

参考：厚生労働省『介護報酬の仕組みについて』

モニタリング

ケアマネジャーは、サービス提供開始後も定期的に利用者を訪問・面談し、適切にサービスが提供されているかを評価します。

訪問頻度は、法令では毎月1回と定められています。

評価の結果次第でケアプランを見直し、サービスの変更や改善を図るのがモニタリングの目的です。

ケアマネジャーが働く場所は主に3ヶ所

ケアマネジャーができることは、働く場所によって少し変わってきます。

ケアマネジャーの働く場所は、主に次の3ヶ所があります。

• ・居宅介護支援事業所
• ・介護施設
• ・地域包括支援センター

 

ひとつずつ解説していきましょう。

居宅介護支援事業所

ケアマネジャーは『居宅ケアマネ』として、居宅介護支援事業所で働けます。

居宅介護支援事業所は、要介護が認定された方に対しケアプランの作成や、サービスの提供を調整する事業所です。

居宅介護支援事業所にはケアマネジャーが常勤し、要介護1以上の方を対象に無料で介護にかかわる相談を受けます。

介護施設

ケアマネジャーは『施設ケアマネ』として、次に挙げるような介護施設での勤務も可能です。

• ・特別養護老人ホーム
• ・介護老人保健施設
• ・グループホーム
• ・有料老人ホーム
• ・介護療養型医療施設

 

働く施設ごとで仕事内容は異なります。

施設ケアマネは多くの場合、次のような業務をこなさなければなりません。

• ・食事介助や見守りなどの介護職の業務
• ・利用者の相談に対応する生活相談員としての業務

 

施設ケアマネには、介護技術の知識や介護現場での経験が必要です。

地域包括支援センター

地域包括支援センターで主任ケアマネとして働くことが可能です。

ただし、主任介護支援専門員の資格が必要になります。

地域包括支援センターでは、主に次のような業務を担います。

• ・地域の高齢者や家族からの相談業務
• ・ケアプランの作成

 

また、地域のケアマネジャーのサポート・教育なども、主任ケアマネの業務です。

ケアマネジャーになるには

ケアマネジャーになるには、毎年10月ごろに実施される介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、さらに介護支援専門員実務研修を修了する必要があります。

介護支援専門員実務研修受講試験を受験するためには、主に次の2つの要件を満たさなければなりません。

• ・社会福祉士や介護福祉士などの国家資格を有し、実務経験が5年以上、従事した日数が900日以上あること
• ・生活相談員や相談支援専門員など相談援助業務に5年以上、900日以上従事していること

 

ただし、都道府県により受験資格が異なるので注意しましょう。

介護支援専門員実務研修を修了後、登録申請と介護支援専門員証の交付申請を行うと、ケアマネジャーとして働けるようになります。

また、ケアマネジャーの資格取得後も5年ごとの研修を受け、更新が必要です。

参考：東京都福祉保健局『「令和4年度(第25回)東京都介護支援専門員実務研修受講試験」の実施について』

ケアマネジャーができることは多岐にわたる！やりがいあるケアマネジャーを目指しましょう！

では今回のまとめです。

ケアマネジャーができることは、主に次の7つの業務があります。

• ・ケアプランの作成
• ・利用者・家族対応
• ・サービス事業者との連携・調整
• ・要介護認定の申請代行
• ・入退院や施設入所の支援
• ・介護サービス費用の管理
• ・モニタリング

 

また、働く場所によってケアマネジャーの業務は変わってきます。

ケアマネジャーの主たる業務はケアプランの作成ですが、施設ケアマネは介護職のフォローに入ることもあり、介護現場の知識や技術が必要です。

幅広い分野において豊富な経験と高度な知識が必要なケアマネジャーは、やりがいのある仕事でしょう。

しかし、ケアマネジャーになるためには、難易度の高い試験に合格しなければなりません。

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