
目次
介護の仕事をはじめようと考えているものの、疑問や不安を抱いている方は多いのではないでしょうか。
- たとえば──
・介護職に向いている人の特徴は? - ・自分は介護職に向いていないのでは?
- ・向いていなくても仕事はできる?
すでに介護の仕事をしている方で、自分には向いていないのではと悩んでいる方もいるでしょう。
本記事では、「介護職に向いている人の特徴と、向いていないと感じる人の傾向」をわかりやすく解説します。
また、自分が介護職に向いているか確認する方法や、資格取得によるキャリアアップの方法なども紹介しています。
介護の仕事をはじめようか悩んでいる方、今後も介護の仕事を続けようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
介護の仕事に向いている人とは
介護職に向いている人の特徴は、人と関わることが好きな方、誰かを支えることに喜びを感じる方や、心身ともに健康を保ちやすい方などさまざまです。性格の面だけでなく、日々の生活習慣や体力にもヒントがあります。
ここでは、介護の仕事に向いているとされる共通の特徴について紹介します。ご自身と照らし合わせてみてください。
介護職に向いているにの共通する特徴
介護の仕事に向いている人は、相手を思いやり、周囲と協力しながら柔軟に動ける性格が共通しています。
たとえば──
- ・人との関わりを楽しめる
- ・思いやりや共感力がある
- ・相手の小さな変化に気づける
- ・感情をコントロールしながら仕事ができる
- ・チーム内で情報共有し連携を大切にできる
人との関わりを楽しめたり、相手を思いやることができる人は、ご利用者と信頼関係を築きやすく、現場でも周囲と良好な関係を保ちながら働くことが可能です。
介護職は感情労働ともいわれており、認知症の方の予期せぬ言動に対して、感情的にならず冷静に対応する姿勢も求められます。
「感情的にならず冷静に対応する姿勢」というと難しく感じますが、介護職は「人を思う力」や「自分を支える力」の両方が活きる仕事です。もし「すべてに自信があるわけじゃないけど、興味がある」という気持ちがあるなら、それは大切な第一歩。
向いているかどうかは、実際に踏み出してみることで見えてくることもたくさんあります。
また、ひとりでは難しく思われる事も協調性を持ってチームで対応することで、やりがいを感じやすくなるのではないでしょうか。
介護職に向いている人の身体的特徴
体力や健康面に関しては、次のような人が介護職に向いているでしょう。
- ・体を動かすのが苦でない
・疲労を溜め込まず健康面の自己管理ができる
・自分なりのリフレッシュ方法でストレス発散できる
・自分の体調を見ながら無理せず仕事ができる
介護職を無理なく続けるためには、しっかり働くと同時に「自分を守る力」も大切。不安やストレスをひとりで抱え込まず、周囲に相談できる姿勢が、長く安定して働く秘訣です。
また、今の自分のライフスタイルに合った働き方を見つけることが、心と体の余裕につながります。
仕事とプライベートの切り替えを意識したりすることで、長く安定して働けるでしょう。
介護職に向いていないと感じる人の傾向
介護職に向いていないと感じる人の特徴は、以下のとおりです。
- ・優しすぎる人
・人の期待に応えたい人
・自分のペースを最優先にする人
優しすぎる人は、介護職にピッタリと思われがちですが、利用者の気持ちを汲み取り過ぎて、仕事以外の時間も気になってしまったり、全てを叶えようと無理をしすぎることで、自分自身が疲れてしまい向いていないように感じることがあるでしょう。
人の期待に応えたい人は、相手の要望に応えようと頑張りすぎてしまい、自分の対応可能な範囲を超えて疲弊してしまうことがあります。介護の現場では、ご利用者のできることはしていただく自立支援も重要です。
実際にはすべてに対応することよりも、適度な距離感を持つことで、適切な介護サービスを提供することができます。
自分のペースを最優先したい方は、介護現場では利用者に寄り添った対応や、チームと協力する柔軟さが求められるため、ストレスを感じる事があるでしょう。まずは「気づくこと」から始めてみましょう。
適度な距離感や優しさを意識することで、必要以上に自分を責めたり、心の負担を抱えたりすることが減り、ご利用者との信頼関係を築きやすくなるでしょう。
いずれも、経験を積む事で少しずつ対応力がついたり、感じ方に変化が現れたりします。
また、介護職に向いていないかも…と感じる場合の多くは、性格だけではなく環境など様々な要因があるでしょう。そのため、自分にあった環境を選ぶ事も大事になります。
他にも、介護の現場では、認知症の方や精神的に不安定な利用者と接する場面も多く、思いもよらない言動に直面することがあります。
たとえば、朝食を食べていないと怒られるといった場面に遭遇する可能性もあります。
認知症のことを理解していないと、なぜそういった言動がおこるのかが分からないため、ご利用者との信頼関係を築けず、適切な介護サービスを提供できなくなる恐れもあるでしょう。そして介護職もストレスを感じやすくなります。
介護職として働く上で必要な知識やスキルを学べる「初任者研修」等を受講して、理解を深める事は、サービスを提供する上でも、自分のためにもオススメです。
介護職が自分に向いているか確認する方法
介護職が自分に向いているか確認するには、以下2つの方法があります。
- ・簡易診断チャートで自己評価する
・現場で働く人の体験談を知る
簡易診断チャートでは、自分の性格や志向を簡単にチェックできるため、介護職との適性を見極める参考になります。一方、体験談を通じて仕事の現実を知ることも、不安の軽減や将来像の具体化に役立ちます。
簡易診断チャートで自己評価
介護職の適性を確認するには、性格や志向に基づいた簡易診断チャートが役立ちます。
以下のチェックリストを使うことで、自分の特性や向き不向きを客観的に把握できるので、これから介護職を目指す方はぜひお役立てください。
介護職に向いている人の特徴簡易診断チャート
(7つ以上Yesの方は介護職に向いている可能性が高い) |
|
人と話すことが好き | Yes/No |
誰かの役に立てると嬉しい | Yes/No |
困っている人を見ると放っておけない | Yes/No |
チームで協力して働くことが得意である | Yes/No |
相手の気持ちを考えながら行動できる | Yes/No |
体を動かすことが苦ではない | Yes/No |
多少のストレスでも前向きに切り替えられる | Yes/No |
生活リズムや体調を自己管理できる | Yes/No |
状況に応じて柔軟に対応できる | Yes/No |
感謝されることにやりがいを感じる | Yes/No |
診断結果をもとに、今後必要な準備や改善すべきポイントを整理しやすくなるのもメリットです。
現場で働く人の体験談を知る
介護職が自分に合っているかを知るには、現場で実際に働いている人の体験談を知ることも効果的です。
実際に働く介護職のやりがいや大変さ、人間関係や感動エピソードなどを知ることで、仕事の具体的なイメージがつかめます。
とくに「最初は不安だったけど、少しずつ成長できた」「利用者の笑顔がやりがいにつながっている」といった前向きな体験談は、これから介護職を目指す人にとって心強い支えになるでしょう。
知人に介護職を経験している方がいれば、一度相談してみるのもいいでしょう。そのほかブログやSNS、YouTube動画などを参考にする方法もあります。
介護職が向いていないと感じても、挑戦してみたい介護職の魅力
介護職は「人の役に立ちたい」という願いを実現できる、やりがいのある仕事です。
ご利用者の笑顔やありがとうの言葉が日々の励みとなり、自身の成長も実感できます。
最初は不安で自分に向いていないと感じても、経験や研修を通じてスキルが身につき、介護職の魅力に気づけるかもしれません。
自分が介護職に向いているか向いていないかよりも、まずは挑戦し介護職の魅力を感じてみましょう。
介護職の魅力
介護の仕事の魅力は、何と言っても利用者やその家族から感謝される、やりがいや喜びが多いことです。
また、人と深く関わりながら成長していくことができる仕事です。
実際に、介護現場では多くの未経験者が転職し従事していますが、最初から完璧にできる人はほとんどいません。日々の経験・学び・チームワークから介護技術や知識が身につき、自身の成長を実感できるでしょう。また未経験からキャリアアップを果たしている人もたくさんいます。
社会ニーズと柔軟な働き方
高齢化社会において、介護職は必要性の高い職種であり、何歳からでもチャレンジできます。また、様々な働き方が用意されているため、自身のライフスタイルに合う働き方を相談することができます。
学びで苦手を補える
自分は介護職に向いていないと感じても、働くことで徐々に慣れ、さまざまなことを学ぶことで介護の仕事に対して自信を持てるようになります。
また、初任者研修や実務者研修といった資格を取得することで、基礎的な知識やスキルが身につき苦手意識を克服できます。
研修制度が充実している職場も多く、働きながら成長できる環境も整っているため、向いていないと感じても働き続けることで余裕を持って仕事ができるでしょう。
資格を取ることで変わる働き方
介護職は、資格を取得することで働き方やキャリアの選択肢が大きく広がる仕事です。
たとえば、未経験でも初任者研修を取得すれば、基礎を身につけた上で安心して働きはじめられます。
また、段階的な資格取得により、スキルアップや待遇改善にもつながるため、将来的なキャリア形成にも役立つでしょう。
ここでは、資格取得による選択肢の可能性とキャリアアップについて詳しく解説します。
資格が広げる選択肢と安心感
これから介護職をはじめようとしている方は、まず初任者研修の資格取得がおすすめです。
初任者研修は、介護業界で働くための入門資格として位置づけられており、介護の基礎知識や基本的な技術を身につけられるため、就業のチャンスが大きく広がります。
また、有資格者であることは同僚やご利用者、ご家族からの信頼も得やすく、人間関係の構築にもつながります。
さらに、資格取得が「介護職に向いていないのではという不安」を解消する材料にもなり、前向きに仕事をするきっかけにもなるでしょう。
初任者研修の取得を目指す方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▶︎【2025年春最新版】初任者研修を働きながら取得するには?受講生の実例&通学スケジュールで完全解説!
ステップアップで広がるキャリア
介護職のステップアップは、以下の順で資格を取得するのが一般的です。
- 1.初任者研修
2.実務者研修
3.介護福祉士
実務者研修を修了すると医療的ケアの一部にも対応でき、業務の幅が大きく広がります。
国家資格である介護福祉士を取得すれば、より専門的な役割を担えるようになり、責任あるポジションやリーダー職を目指すことも可能です。
資格を取得しキャリアアップできれば、待遇面の改善も期待できるため、仕事のモチベーションが向上する効果も期待できます。
資格取得によるステップアップを検討している方は、ぜひ未来ケアカレッジの講座をご利用ください。
まとめ
介護職は人と深く関わる仕事だからこそ、やりがいと同時に不安や迷いを感じる場面もあります。自分に向いているのか、続けられるかと悩むのは自然なことです。しかし、介護職に向いていないと感じたとしても諦める必要はありません。
自分が介護職に向いていないと感じる方は、不安や苦手意識は学びで補い、資格を通じて自信を築けます。自分自身の適性を理解し、専門教育機関の支援を活用することで、安心して次の一歩を踏み出せるでしょう。